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陽なた法律事務所の弁護士が綴る、日常や法に関する豆知識ブログです。

遺言書の作成方法 自筆証書遺言の書き方

2019.03.18

執筆者 陽なた法律事務所 弁護士  松井竜介

 

みなさんこんにちは。弁護士の松井です。

公民館などの法律相談で、

不動産に関連して、

自分の死後財産をめぐってこどもたちが争わないようにしたい。

または遺言書の書き方がわからない。

というものがあります。

まず、遺言書の書き方ですが、

民法第968条に、

「自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。」という規定があり、

このとおりに記載すれば、それほど難しくはないです。

要は①全文、②日付、③氏名をそれぞれ自署し、④押印すれば良いわけです。

①の全文の部分は、具体的にどの財産を誰に相続させるか記載します。

 

ただし、この自筆証書遺言のデメリットとしては、

保管場所によっては、誰からも見つけてもらえない、間違えて捨てられたり、

故意に破棄される可能性があるということになります。

また、自筆証書遺言をされた方が高齢であれば、

後日遺言は認知症など判断能力(事理弁識能力)がない状態でなされた

ものだから無効だという争いが起きる可能性があります。

 

このように遺言書の紛失や争いをさけるためには、公正証書遺言がおすすめです。

費用はかかりますが、遺言書は公証役場に保管されますし、

公証人の前で作成されるものなので後から無効になる可能性が低いです。

 

自分の死後、財産をめぐってこどもたちが争わないようにしたいという

相談についても遺言書の存在は重要です。

 

遺産をめぐって争いになるケースは、

もともと兄弟の仲が悪いという場合もあるでしょうし、

一部の兄弟が可愛がられていた、

一部の兄弟が介護をしたなど色々なパターンがあります。

 

しかし、結局のところ遺産の分け方や不公平感があることによって、

起きるものですから、生前から残される相続人に対して遺産の分け方について、

納得してもらっていれば、争いはおきないかもしれません。

最近では終活やエンディングノートの書き方などが注目されていますが、

遺言書も残された人たちにとっては故人の最後の言葉になります。

 

自宅は長男に継いで欲しいから長男に相続して欲しい。

末っ子はまだ独身なので将来お金で困らないように、

収益物件のマンションを残したい。

このような思いを遺言書という形で明確に残されてはいかがでしょうか。

当然遺言書が無効になっては困りますので、遺言書を作成したら、

専門家に一度見せて相談されて下さいね。

 

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